GMOインターネットグループのGMOリサーチ株式会社(代表取締役社長:細川慎一、以下GMOリサーチ)は、株式会社RSJ(代表取締役:矢島正三、以下RSJ)の技術提供を受け、消費者のありのままの反応を可視化できる無意識的関心度分析サービスを5月31日より提供開始いたします。
■新サービスの提供背景
従来の調査手法は、対象者の経験に基づいた合理的な反応/評価を把握することが目的とされてきましたが、このような意識化された反応/評価は対象者の素直な反応/評価とは言いがたいものです。そこで生活者のありのままの反応を把握するアプローチが求められ、GMOリサーチではより実際の生活シーンに近い環境・状況での実施が可能な手法である「Emotion Measurementシリーズ」を提供してきました。これは近年急速に発展してきている「調査票のいらない調査」のうちの1つでもあります。
このような背景の中で、GMOリサーチがこれまで提供してきた「Emotion Measurement 1」で用いた視線行動を分析するアイトラッキング技術と、RSJが提供する表情解析・瞳孔解析技術(※)を組み合わせ、消費者の無意識的関心度を測定・分析する「Emotion Measurement 4」として新たにサービスを提供することになりました。
この2社の取り組みは、クリエイティブ・シティ・コンソーシアムでの活動をきっかけとしてスタートしたものであります。
※表情解析技術、瞳孔解析技術原理は、株式会社夏目綜合研究所の方式を採用。
■サービスの概要
「Emotion Measurement 4」は、消費者の「目」と「表情」の変化を計測することにより、消費者の情動的生体反応を抽出して、無意識的な関心度を推測する調査手法です。調査では対象物に対する調査対象者の瞳孔径変化、表情変化、視線行動を専用機材により計測し、その変化量を分析することにより無意識に生じる情動反応を定量化します。
この調査により明らかになるのは以下のような内容です。
(1)関心の発生と変化
(2)快/不快反応の発生と変化
(3)基本的指標に基づく感情の発生と変化
(4)関心の対象の特定
これにより、消費者が対象物の何に対して関心を持っているのか、どの程度の関心を持っているのか、関心の性質がどのようなものなのか(ポジティブorネガティブ、感情指標)を推測することが可能となります。
(参考)感情指標グラフ
■サービスの応用範囲
1.映像コンテンツ評価
コンテンツに対する反応を計測することにより、同一指標による複数コンテンツの評価比較や、反応結果を基にした修正課題を抽出します。
【例】テレビCMや映画予告編、ウェブ動画などの動画コンテンツを視聴し、視聴中の関心の発生や表情の変化からコンテンツへの関心度合と評価を把握。
2.ユーザビリティ評価
製品使用、サービス利用、端末操作など様々な利用シーンにおける消費者の反応内容を可視化し、ユーザビリティ評価と修正課題を抽出します。
【例】サイトリニューアル前後をそれぞれ利用してもらい、リニューアルにともなうユーザビリティ改善効果を可視化。
3.来店者評価
商業施設や公共施設などへの訪問者の行動や関心の対象、施設に対する印象等を可視化し、動線や案内表示の改善、広告表示の効果などを測定します。
【例】大型ショッピングモール来店者の店内行動や店内に設置された案内表示、POP等への注目度、関心度による評価を定量的に把握。
■GMOリサーチ株式会社について
GMOインターネットグループで、市場調査・分析および調査データを基にしたコンサルティングサービスを提供しております。市場調査手法においては、従来の手法はもちろん、新技術を積極的に取り入れたリサーチサービスを提供しております。
■株式会社RSJについて
㈱夏目綜合研究所の持つ「瞳孔径変化からの注目度解析」「顔表情変化からの基本6感情抽出」の商用利用総窓口。現在は、(1)学術研究機関向けに研究用ソフト販売、(2)情動反応及び感情反応の計測・解析サービス受託を行っています。
■クリエイティブ・シティ・コンソーシアムについて
二子玉川をモデル地区として、新しい働き方・暮らし方を発信し、持続的に成長する街=クリエイティブシティをつくりたいとの思いを共有する6法人が発起人となり、2010年8月に設立されました。2013年5月末現在、法人78社、学術17名、研究2名、個人6名、後援20団体が会員として参画し、クリエイティブシティの実現に向けて、そのグランドデザインの検討・発信、必要なインフラの研究・実験・実証等を行っています。