【テンプレあり】ブランドイメージ調査とは?活用例や注意点を解説
2024年08月06日
他社との差別化や競争力の強化、ファン層の獲得のために、多くの企業がブランドイメージの強化を図っています。そのためには、まず顧客が自社や商品・サービスに対してどのような印象をもっているのかを正確に把握することが必要です。
そこで、実施されるのがブランドイメージ調査です。特にはじめてブランドイメージ調査を実施する場合は、効果的な調査にするために事前準備をしっかり行いましょう。
この記事ではブランドイメージ調査の概要や活用例、項目設問例、注意すべきポイントをわかりやすく解説します。
ブランドイメージ調査とは
ブランドイメージ調査とは、企業や商品・サービスにおけるブランドイメージが、顧客にどの程度浸透しているか、またどのような評価を受けているかなどを多面的に調査することです。
ブランドイメージ調査の位置づけ
ブランドイメージ調査の位置づけを把握するには、DAGMAR理論による「購買までの5段階プロセス」を理解する必要があります。
DAGMAR理論では、顧客が商品・サービスを認知し、購買、リピートするまでに以下の5つのプロセスを経るといわれています。
- Awareness(認知)
- Comprehension(理解)
- Conviction(説得/購入意欲・好意)
- Action(行動/購買)
- Post-Action(購買後の行動/リピート)
この5つの段階のうち、ブランドイメージ調査は「2. Comprehension(理解)」の段階を調査するものです。
消費者にどのようなイメージをもたれているのかを把握することで、次の段階である「3.Conviction(説得/購入意欲・好意)」に移行してもらうための施策に活用できます。
ブランド認知度調査との違い
ブランド認知度調査とは、ブランドの認知度を調査することです。認知度を調査するには、「ブランドを知っているかどうか」「ブランドが想起される基準はどうか」などの設問を設けます。
よく利用される設問には、純粋想起と助成想起があります。
- 純粋想起:外部からのヒントとなる情報がなくとも、自社ブランドを思い浮かべる消費者の割合
- 助成想起:外部からのヒントとなる情報があって、自社ブランドを思い浮かべる消費者の割合
また先ほどのDAGMAR理論でいうと、ブランド認知度調査は「1.Awareness(認知)」にあたる段階です。
ブランドイメージ調査の活用例
ここでは、ブランドイメージ調査の活用例を解説します。
ブランディング戦略の再構築
現在の商品・サービスの広告表現が競合他社と比較して古いと感じる場合や、市場や顧客の価値観が変化した場合などには、ブランディングの再構築が必要です。
その際に自社が発信したいブランドイメージと、顧客が感じているブランドイメージの差異がある状態で戦略を策定すると、効果が得られない可能性があります。ブランドイメージ調査を実施することで、より適した戦略を策定するための材料にできます。
実施したマーケティング施策の効果測定
実施した広告やキャンペーン施策により、「ブランドイメージに影響を与えたか」や「どのようにブランドイメージが変化したか」とった効果測定にブランドイメージ調査を活用できます。
また購買意欲や利用実態への影響も併せて調査することで、PR手段や内容の最適化にもつながります。
効果測定に活用するには、マーケティング施策を実施する前後で調査を実施することが必要です。
ロイヤルティの高い客層の割り出し
顧客ロイヤルティとは、顧客が企業や商品・サービス、ブランドに対してもっている愛着や忠誠心のことです。ブランドイメージを強固にするためには、ロイヤルティの高いファンの獲得は欠かせません。
そのためには、ブランドイメージ調査を実施して自社ブランドのロイヤルティが高い客層を把握し、その客層に重点的に自社ブランドを訴求することが大切です。
【テンプレート】ブランド調査の項目設問例
ブランドイメージ調査の項目設問例を解説します。また参考としてブランド認知調査の項目設問例も紹介します。
ブランドイメージ調査の場合
ブランドイメージ調査の設問例を以下に紹介します。
Q1:〇〇(ブランド名)についてもっているイメージを教えてください。以下の項目について、あなたの気持ちに最も近いものを1~5からお選びください。
- 信頼できる
- 高級感がある/庶民的である
- 親しみやすい
- デザインが良い
- 品質が良い
- 価格がリーズナブル
- 洗練されている
【回答欄】
5:非常に当てはまる
4:やや当てはまる
3:どちらともいえない
2:あまり当てはまらない
1:まったく当てはまらない
Q2:〇〇(ブランド名)を今後、購入してみたいと思いますか。
【回答欄】
5:とてもそう思う
4:そう思う
3:どちらともいえない
2:そう思わない
1:まったく思わない
Q3:〇〇(ブランド名)にどの程度の好感をもっていますか。
【回答欄】
5:とてもそう思う
4:そう思う
3:どちらともいえない
2:そう思わない
1:まったく思わない
ブランド認知度調査の場合
ブランド認知度調査の設問例を以下に紹介します。
Q1:あなたが知っている〇〇(ジャンル)のブランドをすべて教えてください。(純粋想起)
Q2:以下の〇〇(ジャンル)のブランドのうち、あなたが知っているブランドをすべて教えてください。(助成想起)
ブランドイメージ調査で注意すべきポイント
最後にブランドイメージ調査で注意すべきポイントを解説します。
ターゲットを明確化する
ブランドイメージ調査では、誰を対象にするのかを明確にすることが大切です。
自社のブランドを認識している対象者を選定しなければ、回答が得られなくなります。また自社のブランドの熱心なファン層ばかりを選定すると、高評価な回答に偏り、実際の顧客層の声を把握できなくなります。
そのためアンケート調査会社に依頼する際には、回答者となるモニター数の多さや属性を確認することがおすすめです。
定期的な調査が必要
ブランドイメージは、市場の情勢や顧客の価値観などにより変化します。そのため、定期的に調査をし、顧客からどのようなイメージをもたれているのかを確認することが大切です。
また、問題が顕在化していない場合にも、定期的な調査によりこれから起こる変化の予兆をいち早く捉えられます。スピーディーに対策を実施することで、悪影響となる要因を回避したり、さらにブランドイメージを強化できたりする可能性があります。
バイアスを排除する
バイアスとは、偏見や先入観などを意味する言葉です。調査においては、「対象者の回答に、偏りを生じさせてしまうこと」を指します。対象者の心理的要因によって、調査結果が左右してしまうため、バイアスは排除することが求められます。
例えば以下のうち、どちらの設問がより肯定的な調査結果が得られるでしょうか。
- 〇〇(ブランド名)にどの程度好感をもっていますか。
- 〇〇(ブランド名)は世界10か国で売上No.1を獲得していますが、あなたは〇〇(ブランド名)にどの程度好感をもっていますか。
集計すると、おそらく2の方が「好感をもっている」と答える対象者が多いはずです。2は回答を誘導している「誘導バイアス」が働いた設問になっています。
そのため、調査票を作成する際にはバイアスを排除できるように、シンプルかつ中立的に回答できるような設問になるように注意しましょう。
まとめ
この記事では、ブランドイメージ調査の概要や活用例、項目設問例、注意すべきポイントについて解説しました。
ブランドイメージ調査の実施方法には、Webアンケートを利用することが一般的です。ブランドを認知している対象者に回答してもらう必要があるため、大規模なアンケートモニターをもつ調査会社に依頼することがおすすめです。
GMOリサーチ&AIでは、国内最大級2,000万人以上のアンケートモニターを用意しています。また詳細な属性を設定して調査できるため、より正確なブランドイメージ調査の実施が可能です。
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