リード獲得とは?5つの施策と売上拡大のポイント

2023年03月03日

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リード獲得とはリード、すなわち将来自社商品を買ってくれる可能性がある見込み客の連絡先(リスト)を獲得することです。リード獲得のための手段として、Webサイトや展示会などが用いられます。

ほとんどのBtoB商材において、リードを獲得することは、新規顧客獲得に欠かせないプロセスです。リード獲得、育成、発掘とつなげることで売上につなげましょう。

この記事では、リード獲得の意味や代表的な施策、そしてリード獲得後に売上につなげるためのプロセスまで解説します。

リード獲得とは、新規顧客獲得の第一歩としてユーザーのリストを得ること

 

リード獲得
将来自社の商品を買ってくれる可能性があるユーザーを見つけ出して、連絡先(リスト)を得ること。リードジェネレーションとも呼ぶ。

 

リードとは、自社に興味があり、今後自社商品を買ってくれる可能性がある見込み客のことです。

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リード獲得は、ユーザーと自社との関係性を築き成約まで促すために、ユーザーから連絡先(電話番号やメールアドレスなど)を得て、見込み客化することです。

多くのBtoB商材では、新規顧客を獲得するために、より多くのユーザーに商品を認知してもらい、それぞれの購買意欲に応じたアプローチを行うことが効果的です。

このときユーザーの連絡先を獲得することでユーザーの状況や意向、購買意欲などが見えやすくなるため、それぞれに合わせた方法で自社・自社商材に興味を持ってもらえるように促しやすくなります。

最近では、インターネットの普及で事前の情報収集が容易になっており、企業にコンタクトを取る前にユーザーが情報収集しているケースが増えてきました。

コンテンツマーケティング支援を手がける株式会社グリーゼが2021年に実施した「BtoB製品購入のプロセスについて調査」によれば、66.4%の回答者が製品購入前の情報収集に企業サイトを活用しており、65.2%の回答者が資料のダウンロードを行ったとの結果が得られています。

営業活動を行う前にオンラインでそれぞれのユーザーに合った情報提供を行い、良い印象を持ってもらうことの重要性が高まっているのです。

リードの種類

リードを細かく定義することで組織の効率化につなげようとする考え方もあります。アメリカの大手調査会社シリウスディシジョンズは、リードをMQL、SQLに分けて定義し、商談成立までの流れをモデル化しています。

image02_シリウスディシジョンズによるリードモデル.jpg

マーケティング部門だけでなく営業部門も含めて捉えることで、ユーザーや見込み客の意欲と組織体制をマッチさせ、売上の最大化につなげやすくなるのです。

BtoB、BtoCのリード獲得の違い

企業や商材によって細かくは異なるものの、BtoB商材とBtoC商材においては、対象となるユーザーや意思決定プロセスの違いから、リード獲得で重視すべきポイントも異なることが多いものです。

以下に簡単に違いをまとめましたので、自社のリード獲得戦略立案の参考にしてください。

 

◆BtoBとBtoCのリード獲得で重視すべきポイントの違い

 

BtoB
  • BtoCと比較してターゲットの絶対数が少なくなりがち
  • 一度契約すれば、長期間の契約が行われるケースが多い
  • 見込み客が認知してから契約までのプロセスが長くなることが多い
  • 限られたターゲットを確実に取ることを重視
BtoC
  • BtoBと比較してターゲットの絶対数が多くなりがち
  • 一度契約してもすぐに乗り換えることも多い
  • 見込み客が認知してから契約までのプロセスが短いことが多い
  • リード獲得数を増やし続けることを重視

 

リード獲得の5つの施策

リード獲得に活用できる施策は、多数存在しており、自社に合った方法を選ぶことが難しいと感じている担当者の方も多いかもしれません。

それぞれのリード獲得施策の特徴を理解し、自社のリソースに合わせて戦略を策定しましょう。なお、より幅広くかつ多くのリード獲得につなげるために、リソースに余裕があれば複数の施策に取り組むことをおすすめします。

1.Webサイト

ユーザーにWebサイトに訪問してもらい、会員登録、資料やホワイトペーパーのダウンロード、メルマガ登録を促す方法は、リード獲得の代表的な方法です。

Webサイトはサービスサイトだけでなく、コーポレートサイト、ブランドサイト、製品サイト、ランディングページなどが該当します。Webサイトにユーザーの訪問を促すためには、主に以下の方法が用いられます。

 

◆Webサイトへの集客方法の例

 

  • Web広告
    • リスティング広告
    • SNS広告
    • ディスプレイ広告
    • 記事広告
    • 動画広告 など
  • SEO(検索エンジン最適化)
  • メディア掲載
    • 新聞
    • プレスリリース
    • 記事広告
    • 対談
    • 担当者インタビュー など
  • SNS運用

 

2.ウェビナー・セミナー

セミナーは、自社や自社商材などに興味をもつユーザーに対して、ノウハウや使い方など役に立つ知識をレクチャーする会です。参加者とその場でやり取りできるだけでなく、質疑応答で個別の不安を解消する効果も期待できます。

セミナーをWeb上で行うことをウェビナーと呼びます。オフラインのセミナーと比較して、場所や時間を問わず視聴できるため、より多くの参加者を集められることがメリットです。

いずれの方法でも、申し込みの際にリスト獲得が可能です。また、オフラインのセミナーであれば、個別相談の際に名刺交換でリストを得ることも考えられます。

3.展示会

展示会とは、複数の企業がブースを出して商品や企業自体をPRするイベントのことです。最近では、オンラインでの展示会も盛んに行われています。

展示会で興味をもった見込み客と名刺交換などを行うことで連絡先を得られれば、リスト獲得が期待できます。特定のテーマに沿った展示会に出展することで、そのテーマに関心や購買意欲が高いリードを獲得できる可能性が高まることもメリットです。

4.ダイレクトメール(DM)

ダイレクトメールは、資料やパンフレット、試供品などを企業や企業の問い合わせページなどに送付するものです。

ダイレクトメールを受け取った企業が興味をもった場合、送付物に記載されている連絡先に返信してもらうことで、リードを獲得できます。また、ダイレクトメールの送付数や送付先のデータと、返信数や契約者数のデータを比較することで、効果測定しやすくなるという特徴もあります。

5.テレアポ

人力でリード獲得を行う手段として、テレアポを紹介します。

問い合わせページの番号やターゲットリストに電話をかけて、営業活動を行う手法です。営業人員が確保できれば、短時間で多くの見込み客にコンタクトを取れる上に、見込み客の反応も即座にわかるメリットがあります。

リード獲得後のプロセス

さまざまな手法で獲得できるリード。しかし、獲得できたリードをそのまま営業に渡すだけではリードを活用しきれないことがあります。

というのも、獲得しただけのリードは、まだ購買意欲が高まっていないことが多く、いきなり営業を行っても失敗する確率が高いためです。そのため、リード獲得後に以下に示す2つのプロセスを経ることで、リードの購買意欲を高め、商品の購入につながる確率も高められる可能性があります。

 

  • リード育成(ナーチャリング)
  • リード発掘(クオリフィケーション)

 

なお、リード獲得以降のプロセスについては、「BtoBマーケティング」でも解説しています。あわせてご覧ください。

リード育成(リードナーチャリング)

リード育成(リードナーチャリング)とは、リードを獲得した見込み客の購買意欲を高めるために接点を持ち続け、自社や自社商材の理解を深めてもらうことです。メルマガの定期的な配信や、ホワイトペーパーによるニーズ喚起が代表例です。

リード育成が必要な背景には、リードを獲得しても、多くの場合すぐに契約を得られないことにあります。一説によると、見込み客のうち、ニーズ(必要性)もウォンツ(欲求)も高い「いますぐ客」は全体の1%です。反対に、見込み客のうち、ニーズもウォンツも高くない「まだまだ客」は全体の80%相当にあたります。そのため、大多数である「まだまだ客」をより多く接点を持ちながら購買意欲を高めることが、契約数を増やすために重要なポイントとなるのです。

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『現場のプロが教える!BtoBマーケティングの基礎知識(マイナビ出版、飯高悠太ら共著)』を参考に作成

特に、高額な商品や購買までのプロセスが複雑になりがちな商品であれば、検討期間が長くなる傾向にあります。その場合、商品への興味が薄れると競合他社に流れることや、購買自体をやめてしまう可能性があります。見込み客と定期的にコンタクトをとり、自社と良い関係性を築くことが重要です。

リード発掘(リードクオリフィケーション)

リード育成が効果的に行われると、購買意欲の高まった見込み客とまだ購買まで遠い見込み客の差が生じます。

このとき、購買意欲が高まっている見込み客(ホットリード)を選別し営業活動に繋げることで、成約率アップにつなげられます。また、マーケティング活動の振り返りや効率化の観点からも重要です。

見込み客に対して購買意欲などの観点からスコア付けを行うことを、リード発掘(リードクオリフィケーション)と呼びます。

◆リード発掘におけるスコア付けの指標例

 

1.企業規模、業種、役職などの属性情報(ターゲットとしている属性への近さ)
2.ホワイトペーパーダウンロード、展示会参加などの行動情報

 

指標を集計しスコア付けを行う際には、MA(マーケティングオートメーション)ツールを活用すると便利です。MAツールはマーケティング活動を自動化してくれるツールで、顧客情報の一元管理やデータ分析を行えます。

リード獲得単価に注目し、全体の最適化を

リード獲得にあたり、リード獲得単価(1人のリードを獲得するまでのコスト)が高くなりすぎないように常に注意する必要があります。

売上拡大のためにリードを獲得し、新規顧客を創出することは重要ですが、予想されうる売上より獲得単価が上回ってしまっては意味がありません。単価の基準やリードの質を常に注視し、全体の最適化を図りましょう。

◆リード獲得単価に関する注意点

 

1.自社サービスやリード獲得施策に応じて、適切なリード獲得単価の基準を設定し、その基準と現状のリード獲得単価をこまめに比較する。

2.リード獲得単価ばかりに着目せず、獲得したリードの質にも注目して、獲得したリードの成約率を確保できるよう両者のバランスを取る。

まとめ|リード獲得は顧客数を左右する

リード獲得とは、将来自社の商品を買ってくれる可能性があるリードを見つけ出して、そのリストを得ることです。

多くのBtoB商材において新規顧客を獲得するには、リードのリストへコンタクトを取り、リード育成やリード発掘を経て、営業が最後に契約する流れを作る必要があります。リード獲得の数は契約者数を左右する重要なポイントとなります。

Webサイトやセミナーなど、リード獲得施策にはさまざまな方法がありますが、商品の性質や自社のリソースを考慮して、最適な方法を選択しましょう。

よくある質問

 

Q1.リード獲得にはどういう方法がある?
Webサイトやセミナー、展示会などの方法があります。方法ごとに特徴があるので、商品の特性や自社のリソースを考慮して、最適な方法を選択しましょう。

詳しくは、リード獲得の5つの施策をご覧ください。
Q2.リード獲得後に、どういうプロセスを経て契約に至る?
リード育成とリード発掘を行った後、営業担当が最終的に契約を行います。

詳しくは、リード獲得後のプロセスをご覧ください。
Q3.リード獲得単価に関して、注意しなければならないポイントは?
自社でリード獲得単価の基準値を設定し、こまめに現状のリード単価と比較しましょう。また、リード獲得単価ばかり意識し、リードの質を落とさないようにしましょう。質の悪いリードばかり増え、成約率を落とすことにも注意が必要です。

詳しくは、リード獲得単価に注目し、全体の最適化ををご覧ください。
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