オプトイン・オプトアウトとは?仕組みや注意点、配信方法を解説

2022年04月20日

optin optout

メルマガや広告宣伝メールは、原則オプトイン方式でメール配信を行わなければなりません。

仕組みや注意点を正しく理解しないままメール配信を行うと、法律違反を犯す可能性もあります。

本記事では、オプトイン・オプトアウトの概要や、メルマガ・広告メール配信時における注意点などを紹介します。

なお、メルマガ・広告メール配信時のルールが今すぐ知りたい方は、メルマガ・広告メール配信時の注意点をご参照ください。

オプトイン・オプトアウトとは?仕組みを解説

オプトイン・オプトアウトは、デジタルマーケティングなどさまざまな分野で使われていますが、今回はメール配信における意味として紹介します。

はじめに、それぞれの概要と仕組みを見ていきましょう。

オプトインの概要・仕組み

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オプトインは、受信者が事前にメール受信に同意することで送信者がメールを送れる仕組みです。

2017年の「特定商取引法」一部改正に伴い、広告や宣伝に関するメールなどを配信する際にオプトイン方式が採用され、広告等の受信を承諾していない消費者へのメール配信が原則禁止されました。

また「迷惑メール」が社会問題化した背景もあり、2001年には「特定電子メールの送信の適正化等に関する法律」が成立しました。

2007年に同法律は改正され、受信者のオプトインを得ない限りメルマガや広告宣伝メールを配信してはいけないとする「オプトイン規制」が導入されています。

よって現在では、受信者から承認を得ていない限り、送信者がメルマガや広告宣伝メールを送信することは原則禁止されています。

もし同意していない受信者等にメルマガや広告宣伝メールを送信した場合、罰則の対象になります。(詳しい罰則についてはこちらをご参照ください)

オプトアウトの概要・仕組み

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オプトアウトとは、受信者の同意を得ずともメールを送信できる仕組みです。

宣伝・広告メールでは原則オプトイン方式での送信が義務付けられていますが、以下のような場合はオプトアウト方式でも問題ないとされています。

◆オプトアウト方式での送信でも問題ない場合

  • 取引関係にある者に送信する場合
  • 名刺などの書面により自己の電子メールアドレスを通知した者に対して送信する場合
  • 自己の電子メールアドレスを通知した者に対して、以下の広告宣伝メールを送る場合
    • 同意の確認をするための電子メール
    • 契約や取引の履行に関する事項を通知する電子メールであって、付随的に広告宣伝が行われているもの
    • フリーメールサービスを用いた電子メールであって、付随的に広告宣伝が行われているもの
  • 自己の電子メールアドレスをインターネットで公表している者(個人の場合は、営業を営む場合の個人に限る。)に送信する場合

参照:特定電子メールの送信の適正化等に関する法律のポイント|総務省

ただし、受信者がスムーズに解除依頼できるよう、送信者は解除方法や解除リンクを本文中に記載しなければなりません。

メール送信に関する罰則

「特定電子メールの送信の適正化等に関する法律」では、広告宣伝メールのオプトイン方式や特定の事項を掲載する義務が定められています。

ただし例外的にオプトアウト方式で送信しても問題ないケースがあります。(詳しくはこちらをご参照ください)

オプトイン方式・オプトアウト方式のどちらを選択するかは、場合によって異なるものの、以下のような行為を行なった場合、どちらの方式を採用しても罰則が適用されます。

行為 罰則
  • 嘘の送信者情報を活用したメール配信
1年以下の懲役または100万円以下の罰金(法人では3,000万円以下の罰金のほか、行為者が罰せられる)
※総務大臣および内閣総理大臣による命令の対象
  • 架空のメールアドレスへのメール配信
  • 配信停止希望者へのメール配信
  • 明示すべき内容が記載されていないメール配信
  • 事前に受信の同意を得られていないメールアドレスへのメール配信
1年以下の懲役または100万円以下の罰金(法人では3,000万円以下の罰金のほか、行為者が罰せられる)
※総務大臣および内閣総理大臣による命令の対象
  • ユーザーがメール受信に同意したことを証明する記録の義務違反
総務大臣および内閣総大臣による命令に従わない場合、100万円以下の罰金(法人では100万円以下の罰金のほか、行為者が罰せられる)

参照:特定電子メールの送信の適正化等に関する法律のポイント|総務省

オプトイン方式でメール配信する方法

オプトイン方式でメール配信する方法は、以下の2つです。

  1. 入力フォームで受信許諾を得る方法
  2. 個人情報の取り扱いを記載したページで同意を得る方法

【パターン1】 入力フォームで受信許諾を得る方法

1つ目は入力フォームを設置し、メール受信許諾を得る方法です。

例えばメルマガ配信許諾を得たい場合、Webサイトに設置されたメルマガ登録フォームや資料請求フォームに、メルマガ登録について以下のようにチェックボックスを設けます。

  • 「メルマガ配信を希望する」
  • 「メール配信に同意する」

送信者は入力フォームで上記チェックボックスに印をつけた該当者に対しメール配信を行います。

【パターン2】個人情報の取り扱いを記載したページで同意を得る方法

2つ目はプライバシーポリシーや個人情報の取り扱いを記載したページに、メール配信についての項目を記載し、メール受信許諾を得る方法です。

例えば以下のような内容をプライバシーポリシーや個人情報の取り扱いを記載したページに記載します。

当社が取得した個人情報は、当社サービスの更新やキャンペーン等のご案内に活用させていただきます

その上で資料請求フォームやセミナー申込欄に上記ページのリンクを設置し、個人情報の取り扱いに関する同意を得ます。

オプトアウト方式で配信する際のポイント

広告宣伝メールにおいては、現在オプトアウト方式での配信は原則禁止されていますが、先ほど説明した通り、例外的にオプトアプト方式でのメール配信が許可されているケースがあります。

オプトアプト方式でメールを配信する際は、以下2つのポイントを押さえる義務があります。

  • 事業者情報や配信停止方法の明記
  • 配信停止リンクの設置

また事業者は配信停止を申し込んだユーザーに対して、原則次回以降のメール配信を行なってはいけません。

もし以下のケースに該当する場合、法律違反に該当し、罰則の対象になる可能性が高いため注意しましょう。(詳しくはこちらをご参照ください)

  • オプトアウト方式で配信を行なってはいけないのに、オプトアウト方式でメールを配信した場合
  • 上記必須事項の明記や、配信停止リンクの設置を怠ってメール配信を行なった場合
  • ユーザーから配信停止依頼が届いたにも関わらず、継続してメール配信を行なった場合

メルマガ・広告メール配信時における3つの注意点

メルマガ・広告メール配信時における注意点は、以下の3つです。

  • 取引履歴を保管する
  • オプトアウト(配信停止)リンクを設置する
  • 表示が義務づけられている内容を記載する

取引履歴を保管する

オプトインを取得した際は、ユーザーがメール受信に同意したことを証明する記録の保管が必要です。保管期間は、配信停止日から1ヵ月と決められています。

なお、特定電子メール法による改善命令を受けている場合の保管義務は1年間です。

またメール送信時には「メールアドレスをどのように入手したのか」についても明記しておきましょう。

例えば、

  • 「本メールは、◯月◯日に開催されたセミナーでメール配信を希望した方にのみ配信しております」

などと明記しておくことで、クレームやトラブルの防止につながります。

オプトアウト(配信停止)リンクを設置する

メルマガ・広告メールには、受信者がメール配信停止を希望した際、すぐ手続きできるよう、オプトアウト(配信停止)リンクを設置する必要があります。

特に以下の内容は、メール内に分かりやすく記載しておきましょう。

  • 配信停止を希望する際に必要な連絡先
  • 配信停止フォームのリンク

表示が義務づけられている内容を記載する

「特定電子メールの送信の適正化等に関する法律のポイント」では、広告宣伝メール内に表示すべき内容が義務づけられています。

具体的には広告宣伝メールの本文内に、以下の内容を分かりやすく記載しなければなりません。

  • 送信者情報(氏名・名称や住所)
  • 配信停止できる旨
  • 配信停止するための連絡先もしくはURL
  • 苦情や問合せをおこなうための連絡先もしくはURL

まとめ

本記事では、メール配信におけるオプトイン・オプトアウトの仕組みや、メルマガ・広告メール配信時における注意点を解説しました。

メルマガや広告宣伝メールは「特定電子メールの送信の適正化等に関する法律」によって配信のルールが定められています。

今回紹介した内容を参考に、オプトイン・オプトアウトを理解した上で正しいメール配信を行いましょう。

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