副業の実態とは?副業にかける時間や収入、副業をしない理由を分析

2022年10月17日

side‐job

本業を持つ20~50代の男女約3,500名、計7,000人の方を対象に、副業に関する調査を行いました。 現在行っている副業や副業にかける時間や副業で得た収入、副業をしない理由などの項目について解説していきます。

副業の実態とは?副業にかける時間や収入、副業をしない理由を分析

働き方が大きく変化する中で、副業に興味を持つ人や、副業を始める人が増えています。
そこで今回は、GMOリサーチ&AIが運営するアンケートサイト、InfoQに登録している人を対象として、男女7,000名に副業の実態を調査しました。
今回の調査はアンケートサイトに登録している人が対象であるため、結果に偏りがありますが、その前提を踏まえたうえで副業の実態について考察を行います。

現在の生活満足度

今の収入や生活環境に満足していない人は、全体の7割以上

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「現在の収入や生活環境に満足していますか」という質問をしたところ、現在の生活に満足していない人(「どちらともいえない」「どちらかというと不満」「不満である」と回答した人の合計)と回答した人は7割以上となりました。

世代別に詳しく分析すると、現在の生活に満足している人(「とても満足している」「どちらかというと満足している」と回答した人の合計)は、20代で27.0%、30代で24.8%、40代で25.5%となり、現在の生活に満足している人は、3割以下という結果となりました。
50代になると、満足度がほかの世代と比べて少し上がり、現在の生活に満足している人が32.2%となりました。

収入を増やすための選択肢のひとつに「副業」があります。今回の記事では、副業の実態を分析していきます。

現在、副業をしているか

若い世代に副業をしている人が多い傾向

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「現在、副業をしているか」という質問をしたところ、「副業をしている」と回答した人は、全体の13.2%でした。

世代別に分析すると、副業をしている人が最も多い世代は20代となり、全体の17.9%という結果となりました。
30代は15.9%、40代は11.1%、50代は9.5%の人が副業をしているという結果となり、世代があがるにつれ、副業をしている人の割合が減少することが分かりました。

また、男女別に分析したところ、副業をしている男女比は1:1であり、性別間の違いはありませんでした。

 

以上の結果から、副業をしている属性として、若い世代ほど副業をしている傾向があることが推察されます。
今回は、アンケートサイトに登録している人を対象として「副業をしているか」について質問を実施しました。アンケートサイトに登録している人の中にも、「アンケートサイトやポイントサイト」における活動を「副業」として考えている人と、考えていない人がいると推察されます。

副業を始めたきっかけとして時間を有意義に使いたい人が多い

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「副業を始めたきっかけとして、一番近いものを選んでください」という質問をしたところ、「時間を有意義に使いたいから」と回答した人が全体の29.3%を占めており、一番多い結果となりました。
また、2番目に多かった回答が「時間に余裕ができたから」の17.7%でした。この結果から、日常生活の中で、時間的な余裕がある人が副業を始める傾向にあることが推察されます。

「興味がある、楽しそうだから」が14.8%、「生活環境が変わったから」が14.0%という結果になりました。
また、「自身のスキルを活かしたいから」が6.7%、「勉強やスキルアップをしたいから」が4.7%という結果になりました。
このことから、副業を始めるきっかけとして、自身のスキルアップや勉強のためというより、余った時間を有効活用する方法を考えた結果、副業を始めた人が多いと考えられます。

人気の副業は

アンケートサイトやポイントサイト、アルバイト、資産運用が人気

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副業をしている人の中から、人気の副業を調査し、男女比や世代別に分析をしました。
全体の構成比としては、アンケートサイトやポイントサイトは全体の48.6%の人が利用しており、最も人気の副業であることが分かりました。
パート・アルバイトは43.4%、資産運用は27.3%の方が副業として実施していることが分かりました。アンケートサイトやポイントサイトで副業をしている人は、男性43.6%、女性53.6%と圧倒的に多い結果となりました。

世代別の分析では、20代、30代の若い人に多い傾向にあります。スマホ一台でできるため、副業として始めやすいことも要因ではないかと推察されます。

今回は、アンケートサイトに登録している人を対象として調査を実施したため、全体の構成比の中でアンケートサイトやポイントサイトが上位を占める結果となったのは当然とも言えます。また、アンケートサイトに登録している人の中でも、「アンケートサイトやポイントサイト」における活動を「副業」として考えている人とそうでいない人がいると推察されます。

また、パート・アルバイトをしている人が2番目に多い結果となりました。パート・アルバイトは、男性36.9%、女性49.9%という結果となり、特に女性で多い傾向がみられました。

世代別に分析すると、20代・30代より、40代・50代のほうがパート・アルバイトをやっている人が多い結果となりました。特に50代では、52.1%の人がパート・アルバイトを行っており、人気の副業であることが分かります。以上の結果から、アンケートサイトに登録している人の副業構成比として、パート・アルバイトをしている人が多いことが推察されます。

次に人気の副業である資産運用は、男性40.1%、女性14.5%という結果となり、特に男性に人気の副業であることが分かりました。世代別に分析すると、30代、40代に人気である傾向がみられました。

他の副業では、「販売サイトやフリマアプリでの販売」「クラウドソーシング」が特に20代で人気であることが分かりました。スマホ一台ですきま時間に始められる手軽さが関係しているのではないかと推察されます。
固定資産収入(家賃収入等)は50代の人に多い傾向にあります。固定資産収入を得るためには、まとまった資金や財産が必要となるため、社会的地位や資産を築いた年代の人が行う副業であると推察されます。

副業をしない理由

「時間がない」「職場の規則で禁止されている」が3割超え

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続いて副業をしていない人を対象に「副業をしない理由」を聞きました。

多かった回答として、「時間がない」人が32.3%、「職場の規則で禁止されている」人が30.8%となっており、全体の3割を超えていました。会社に雇用されている人が副業を始めるときの課題として、日々の忙しさから副業にかける時間がないことや、会社の規則で禁止されているといった問題があることが推察されます。

ほかの理由に着目すると、「面倒だから」「方法が分からない」と回答した人も全体の約2割を占めていました。
「方法が分からない」と回答した人を世代別に分析すると、20代で27.1%、30代で22.4%という結果となりました。若い世代の人の中には、副業を始め方が分からずに、副業を始めていない人が多くいると予想されます。

以上の結果から、副業をしない理由として、「時間がない」「職場の規則で禁止されている」という物理的障壁と、「方法が分からない」「面倒くさい」という心理的障壁の2つが大きく関係していると推察されます。

政府も副業を推進していることから、職場の規則が今後緩和され、副業を取り巻く環境が変化していく可能性もあります。(厚生労働省「副業・兼業の促進に関するガイドライン」より)

副業にかける時間

世代間の副業時間の違いが明確に

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副業をしている人を対象に、「副業にかける1日の平均時間」を調査したところ、世代間における副業時間の違いが顕著になる結果となりました。
1日当たりの副業時間が「30分~1時間未満」「1~2時間未満」と回答した人はそれぞれ約20%ずつでした。また、1日当たりの副業時間が「30分未満」と回答した人は全体の14.1%であり、1日2時間未満という短時間で副業をしている人が多い傾向となりました。

世代別に分析を実施すると、20代・30代の人は60%以上の人が、副業は1日2時間以内で実施していることが分かりました。
それに対し、40代・50代の人は、50%以上の人が1日2時間以上副業に時間を使っていることが判明し、世代間における副業時間の違いが見られました。
このことから、仕事や子育てで忙しい20代・30代の人はすきま時間を活用して、短時間で副業をしていると考えられます。

また、仕事や子育てがひと段落する40代・50代の世代となると、長時間副業する人が増加すると推察されます。パートやアルバイトの比率が多いのが40代・50代であるため、必然的に副業にかける時間が増えると考えられます。
若い世代ほど短時間副業を実施し、年齢が上がるにつれ、副業時間が長くなる傾向があることが分かりました。

休日の日中もしくは平日の夜が人気

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副業を実施している時間帯を調査したところ、平日よりも、休日に実施している人が多い傾向にあることが分かりました。

平日は夜19時~24時の時間帯がすべての世代でトップとなり、副業をしている人が多い時間帯となりました。
仕事や家事がひと段落したタイミングで副業をしている人が多いのではないでしょうか。

また、午前中(7~12時)に副業をしている人も全ての世代で20%以上いる結果となりました。通勤時間や朝活として時間を有効利用しながら副業をしていることが推察されます。
また、今回の調査の回答者には、会社員ではなくパート・アルバイトをしている主婦の人も多くいることが推察されるため、家事がひと段落した午前中のタイミングで副業をしていることも考えられます。

休日は13時~18時頃に副業をしている人が最も多い結果となりましたが、7時~12時台や19時~24時台といった、他の時間帯に活動している人も多くいることが分かりました。
平日、休日ともに、19時~24時の時間帯は、20代・30代の人が多く副業をしており、40代・50代の人と副業をしている比率が大きく異なる結果となりました。夜間の時間帯の副業は若者に人気な傾向があると考えられます。

人気の副業の所要時間の比較

「アンケートサイト」「資産運用」は短時間、「パート・アルバイト」は長時間

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続いて、Q2で見た人気の副業のうち、人気が高かった3つ「アンケートサイト」「資産運用」「パート・アルバイト」に絞って、1日当たりの副業にかける所要時間の傾向を見ていきます。

グラフを見ると、「アンケートサイト」と「資産運用」は1日当たりの副業時間として、30分未満~2時間未満に分布が偏っていることが分かります。また、「30分~1時間未満」で実施している人が最も多い結果となりました。
また、「パート・アルバイト」は、1日当たり「3~5時間」副業している人が最も多い結果となりました。副業の種類によって、副業にかかる時間が異なる傾向にあることが推察されます。

アンケートサイトについて分析すると、全体の8割以上の人が2時間未満で実施していることが分かりました。30分未満の人が19.2%となり、短時間で実施している人が多いことが分かります。

主婦や会社員など、忙しい人も移動時間や寝る前などのすきま時間に活動していると推察されます。

資産運用について分析すると、過半数の人が1時間未満という結果となりました。短時間でサクッとやるのが人気。
「30分未満」の人が27.0%、「30分~1時間未満の人」が31.1%であり、1時間以下の時間で実施している人が58.1%という結果となりました。
資産運用を実施している人は男性が多いことから、通勤時間や昼休み、寝る前などのすきま時間に資産運用をしていると推察されます。

パート・アルバイトについて分析すると、1日当たり3~5時間働いている人が28.3%で一番多い結果となりました。
1日当たり5~8時間働いている人も22.8%であり、全体的に長時間働く傾向が見られました。

以上の結果から、「アンケートサイト」「資産運用」は短時間、「パート・アルバイト」は長時間をかけて実施している傾向がみられました。

人気の副業の収入実態

アルバイトや資産運用は広い価格帯に分布

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人気の副業の1か月ごとの収入を調査しました。

その結果、アンケートサイトでは、1か月ごとの収入が、「5,000円未満」の人が67.1%、「5,000~10,000円」の人が19.2%という結果になりました。短時間で数千円、稼いでいる人が多い傾向がみられました。

資産運用では、稼いだ金額が30,000円以下の人が全体の65%となりました。「5,000円未満」は19.6%、「5,000~10,000円」は17.6%と、10,000円前後稼いでいる人が最も多い結果となりました。
全体的に稼いでいる金額の幅が大きく、中には50万円以上稼いでいる人もいました。資産運用はリスクを伴いますが、上手くやることで、少ない時間でも多くの金額を稼げる可能性があります。

パート、アルバイトでは、稼いでいる金額が人によってばらつきが多い結果となりました。
1か月あたり、30,000円~100,000円稼いでいる人が、全体の35.6%を占める結果となりました。長時間働いて、たくさん稼いでいる人が多い印象です。ある程度まとまった時間がとれる人が取り組みやすい副業であることが推察されます。

まとめ

今回は副業の実態についてまとめました。

今回の調査では、副業をしている人が全体の2割弱であり、人気の副業として「アンケートサイト・ポイントサイト」や「パート・アルバイト」「資産運用」があげられました。

今回の調査では「アンケートサイト・ポイントサイト」を利用している人が多い傾向となりましたが、これは今回アンケートモニター調査を通じての調査結果であることが大きく起因していると考えられます。
短時間でできる副業として「アンケートサイト・ポイントサイト」「資産運用」が選ばれる傾向にありました。また、長時間かけて実施する副業として「パート・アルバイト」が選ばれる傾向にありました。

副業をしない人が全体の8割を占めていました。理由として「時間がない」「職場の規則で禁止されている」という物理的課題と「方法が分からない」「面倒くさい」という心理的課題の2つが大きく関係していると推察されました。

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