単純集計とは? クロス集計との違いや使い方のポイントを解説

2021年09月03日

単純集計とは? クロス集計との違いや使い方のポイントを解説

アンケート調査などで収集したデータは、そのままでは単なるデータの羅列であり意味を持ちません。集計し、分析・解釈することで、ようやく意味を持ち、現実の施策に生かすことができます。

この記事では、基本的な集計方法である「単純集計」と「クロス集計」がどういうものなのか、そして、それぞれの集計で得られるデータにはどのような違いがあるのか解説します。

単純集計とは

アンケート調査を実施すると、ローデータ(raw data)と呼ばれる状態でまずは調査結果が表れます。
ローデータはただ回答者ごとにデータが並んでいるだけなので、そのままでは全体感を掴んだり分析したりすることが難しいものです。

◆ローデータの例

ローデータの例

※データはダミーです

そのため、調査結果を解釈するために「集計」が必要になります。
集計方法の中で一番基本的な方法が「単純集計(GT、grand total)」です。

単純集計では

  • 質問にあてはまる人の数(度数、n数)
  • 質問にあてはまる人の割合(%、比率)
  • 平均値

などを1つ1つの項目質問ごとに区切って表します。

単純集計はある選択をした回答者の実数や割合を一覧することができるため、大まかな傾向を掴むのに適しています。

単純集計表

※データはダミーです

上の単純集計表では、新製品Aに対して「非常に興味がある」「やや興味がある」と回答した人が合計して77.4%もいることがわかります。
新製品Aへの全体的な期待感の高さが伺えますね。

単純集計表には、マトリクス質問をまとめたものもあります。

◆マトリクス集計の集計例

マトリクス集計表

※データはダミーです

単純集計をグラフ化することで、さらに視覚にわかりやすく把握することができます。

横棒グラフ

クロス集計とは

クロス集計は、単純集計を2つ以上かけ合わせる集計方法で、代表的な集計方法の一つです。
表計算ソフト(Excel)などのピボットテーブルを使うことで作成することができます。

単純集計では全体の回答数を大きく把握することが出来ましたが、クロス集計では全体の回答を「男女別」「年代別」「回答別」といったグループで切り分けて集計することができます。

クロス集計表

※データはダミーです

先程の単純集計では多くの人に興味を持たれているということしかわかりませんでした。しかしクロス集計表を見ると、例えば、男女比はあまりなく、年代別で見ると20代が最も興味が強いものの、30代以降の年齢層からも関心が寄せられていそうだ…というようなことが分かります。

クロス集計は、大きく以下の2つに分けられます。

属性クロス集計
アンケ-ト調査などで集めたデータについて、回答者の属性(年代、性別、居住地、職業、未既婚、家族構成など)から分析する際に使います。
回答者の属性は、年代と性別など、それぞれの要素を組み合わせたものもあります。
設問間クロス集計
回答者の属性以外の設問に対して設問と設問を掛け合わせて集計し分析する方法です。
「Q2で『興味がある』と回答した人は、別の製品についてのQ4についても『興味がある』と応えている割合が高い」などように、属性以外の設問について設問間の相互関係を把握することができます。

クロス集計表の横側(左側)を「表側(ひょうそく)」といい、上側を「表頭(ひょうとう)」といいます。

表側の割合の合計が100%となる集計表を横パーセント表(横%表)といいます。
日本では横%表が多い傾向があります。一方、海外では分析軸を表頭におき、縦方向の割合の合計が100%になる縦パーセント表(縦%表)が多い傾向にあります。

ちなみに、クロス集計といえば、属性×設問のように2つだけの掛け合わせをイメージする人が多いかもしれませんが、「性別」×「年代」×「設問」のように3つ以上の設問を掛け合わせて集計する方法(多重クロス)もあります。

多重クロス集計表

単純集計とクロス集計の使い分け

単純集計とクロス集計はどのように使い分けると良いのでしょうか?

分析したいことを大きく把握するには単純集計が向いています。
順番としては単純集計で全体像を把握し、その後に仮説に基づいてクロス集計で各設問の属性や設問ごとの内訳を分析すると良いでしょう。

GMOリサーチ&AIのフルサービスを利用した場合、ローデータに加え、単純集計表(GT表)が納品されます。
オプションで、クロス集計やレポートも利用可能です。お気軽にご相談ください。

 

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まとめ

アンケート調査などの集計で役立つ「単純集計」「クロス集計」について解説しました。

単純集計では大まかな傾向を知り大局観を掴むという点ではメリットがあります。クロス集計では、回答者の性別・年齢などの属性ごとに集計することで、詳細に結果を分析することができます。

集計を行うことで、どんな人にどのような提案ができるのか、どのような施策を行うとよいのかが明確になります。ぜひ活用してみてください。

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