プレスリリース

『飲料・ミネラルウォーターに関する実態調査』を実施 ~飲料水に対する日中両国の意識の差が明らかに~

2013年06月03日

 GMOインターネットグループでインターネットリサーチ事業を展開するGMOリサーチ株式会社(代表取締役社長 細川 慎一 以下、GMOリサーチ)は、GMOリサーチが保有する日本のモニターと中国の提携モニターを対象に「飲料・ミネラルウォーターに関する実態調査」を実施いたしました。

●調査テーマ:飲料・ミネラルウォーターに関する実態調査について
●調査対象:20代、30代(男女各200名)、40代(男女各100名)
各国1,000名ずつ 計2,000名
●調査期間:2013年4月30日~2013年5月2日
●調査方法:インターネット調査(クローズド調査)
●調査地域:日本、中国


【調査背景】
日本では、かつて水やお茶を購入して飲むという習慣がさほどありませんでしたが、今では、様々な種類のミネラルウォーターやペットボトルのお茶が販売され、飲用する人も増えています。今回、GMOリサーチは、自然環境やインフラ整備、趣向の違いが表れやすいであろう「水・飲料」に焦点を当て、中国と比較しながら消費者の実態を把握するアンケート調査を実施いたしました。


【調査結果】
■普段の食生活について(図1)
・食生活における「飲料」の位置づけを把握するために前提として、「普段の食生活で気を付けていること」についてアンケートを行ったところ、食に関する様々な項目で日本人に比べ中国人の方が圧倒的に気を遣っていることが判明。食からの健康について中国人の意識の高さが明確となった。
・両国の回答数の差が顕著であったのは「ごはんなどの穀物を意識してたべる」(日本:12.1%、中国:57.3%)や、「カルシウムを多く含む食品を食べる」(日本:8.0%、中国:40.5%)であり、中国は日本の4.5~5倍であった。
・「水分をこまめに取る」と回答した人は、日本・中国共に2番めに多い回答数となり、どちらも「飲料」の重要性が高いことがうかがえる。しかしその数値を見ると、日本では31.9%だったのに対し、中国では69.3%と日本の2倍以上であった。


■飲料に関して(図2)
・水以外で普段飲んでいる飲料は、日本では「お茶」が67.6%と最も多かったのに対して、中国では「牛乳」(60.6%)が最も多く、次いで「果実系飲料」(48.7%)で、歴史も長く、文化にも発展した「お茶」は43.6%と半数に満たなかった。
・家庭内で飲用されている水は、日本では「水道水をそのまま」飲用する人が最も多く(31.2%)、反対に中国では15.7%と日本の約半分の数値となった。
・中国ではミネラルウォーター(29.7%)や浄水器(26.3%)、宅配水(20.1%)が同程度の回答数で、それぞれ家庭にあった方法で利用されている様子がうかがえる。
■ミネラルウォーターに関して(図4~6)
・ミネラルウォーターを日常的に購入していると回答した人が日本では30.5%だったのに対し、中国では92.7%と圧倒的で、日常的に必要とされている様子がうかがえる。
・ミネラルウォーターを購入しない理由(日本のみ)は、「水を買う習慣がないから」(34.7%)という回答が最も多く、続いて「価格が高いから」(25.8%)、「水道水に不安を感じていないから」(17.6%)という、購入しなくても飲水に困らない日本の背景が垣間見える結果となった。
・ミネラルウォーターを購入する際に重視している点については、「価格」(日本:計87.6%、中国:計75.8%)以外のすべての項目で、中国が日本の数値を上回る結果となった。
・中国で特に回答が多かったのが、「メーカー・ブランド」(日本:計64.3%、中国:計93.7%)、「安全性」(日本:計66.7%、中国:計93.4%)、「口コミ、評判」(日本:計35.3%、中国:計90.4%)で、メーカー・ブランドに対する信頼性、安全性、そして口コミや評判が重視され、日本で最も決定に影響を与えているのは価格であることがうかがえる。


【総論】
 日本と中国の飲料・ミネラルウォーターに関する実態調査から、両国の水事情を垣間見ることができました。日本ではかつて「水と安全はタダ」*と表現された時代がありましたが、ミネラルウォーターがペットボトルで販売されるようになった今でも、水道水を日常的にそのまま飲用している消費者はまだ多く、”水道水は飲める”という意識は、大きくは変わっていないようです。一方、中国では水道水をそのまま飲用するより、ミネラルウォーターや宅配水の利用が日本に比べて一般的となっています。それは、中国の水質は石灰分の多い硬水で、そのままの飲水に適していないことや、近年、中国で問題視されている深刻な水質汚染に背景があるのではないでしょうか。また、日本が”そのまま飲める水”を供給できるのは、水資源に恵まれていることに加えて、新興国へのインフラ輸出やミャンマーへの技術支援で話題になっている、日本の浄水処理などの水道技術が優れていることが大きな要因の一つとGMOリサーチは考えます。
*イザヤ・ベンダサン著『日本人とユダヤ人』(1971年9月 角川書店)で述べられている日本人の価値観を表現した言葉。


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