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本状はGMOリサーチ株式会社と株式会社LIFE PEPPERとの共同リリースです。
重複して配信される場合がございますが、あらかじめご了承ください。
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GMOインターネットグループでインターネットリサーチ事業を展開するGMOリサーチ株式会社(代表取締役:細川 慎一 以下、GMOリサーチ)と、海外向けローカライズ事業・リサーチ事業・プロモーション事業を手がける株式会社LIFE(ライフ) PEPPER(ペッパー)(代表取締役:菅沼 哲也、冨永 重人、吉田 行宏 以下、LIFE PEPPER)は、訪日外国人観光客を対象とした共同調査を実施しており、第1弾として2016年4月に東京・秋葉原で街頭調査(定量アンケート調査)を行いました(*1)。
この第1弾の調査で明らかになった、中華圏の訪日団体ツアー客と個人客の購買行動の違いに着目し、その背景を深掘りするべく、東京・秋葉原、お台場を訪れた中国人観光客4名を対象に、定性インタビュー調査を実施いたしました。
■第1弾 街頭調査(定量アンケート調査)より
東京・秋葉原を訪れた訪日観光客100名に訪日目的を尋ね、団体ツアー客と個人客、中華圏と欧米の観光客を比較しました。買い物に関する設問では、中華圏の団体ツアー客の6割が、購買予定の商品を品目の型番まで完全に決めていたのに対し、個人客は2割以下にとどまり、旅行前に商品を細かく絞りきらず、最終的には店頭で決定している傾向が見られました。
(*1)「訪日外国人観光客の秋葉原訪問目的の詳細把握」に関する定量アンケート調査(2016年5月20日発表)
https://www.gmo.jp/news/article/?id=5337
【中国人観光客の定性インタビュー調査実施の背景】
GMOリサーチとLIFE PEPPERは、2016年4月1日に業務提携し、GMOリサーチの「インバウンドリサーチ」を通じて、訪日中の外国人観光客の生の声を聞く街頭調査サービスを提供しております。また、訪日外国人観光客を対象とした共同調査を定期的に実施しており、今回は第2弾として、上記の第1弾の街頭調査結果に基づき、中国人団体ツアー客と個人客の購買行動の違いを深掘りする定性インタビュー調査を実施いたしました。
この調査の背景には、2016年も引き続き増加傾向にある訪日観光客の中で国別トップの伸び率(対前年同期比41.2%増)を誇る訪日中国人(*2)が、団体ツアーから個人旅行へと旅行形式をシフトしていることから(*3)、これが今後インバウンド需要にどう影響していくかを予測する狙いがあります。
(*2)日本政府観光局(JNTO):2016年7月20日「訪日外客数(2016年6月推計値及び上半期推計値)」
(*3) 2011年4月~6月期に20.2%だった中国人個人客の割合は、2016年同期は53.9%と過半数を占めるまでに成長すると予測。
観光庁:2016年7月20日「訪日外国人消費動向調査(平成28年4月~6月期)」、2011年8月31日「訪日外国人消費動向調査(平成23年4月~6月期)」より。ともに、中国本土からの訪日客で、観光・レジャー目的のみの割合。
【秋葉原、お台場での訪日中国人旅行客・定性インタビュー調査結果】
東京・秋葉原、お台場を訪れた外国人観光客4名(団体ツアー客2名、個人客2名)に対し、GMOリサーチおよびLIFE PEPPER共同で定性インタビュー調査を実施した。
●調査テーマ :訪日中国人団体ツアー客と個人客の購買行動の違い
●調査対象 :中国人団体ツアー客 2名 20代女性、初訪日
中国人個人客 2名 20代カップル、女性・初訪日/男性・訪日2回目
●調査期間 :2016年6月6日、6月7日
●調査方法 :街頭リクルーティングによる30分程度の定性インタビュー調査
●調査場所 :JR秋葉原駅近辺、お台場エリア
■買い物リストの作成状況
インタビューに先立って、訪日中国人観光客の大半が準備しているといわれる買い物リストを提出してもらい、購買対象に対する絞り込み状況を確認した。(図1)に団体ツアー客および個人客各1名の買い物リストを整理している。
≪団体ツアー客の事例≫ (1名:20代女性、初訪日)
買い物リストを常に確認できるようスマートフォン上のメモにまとめ、買い物が進むにつれて「买了(買った)」と追記していた。化粧品を中心とした自分の買い物に加え、親類や友人から依頼を受けた買い物も商品名単位でリスト化して管理しており、商品、個数、依頼者等がコンパクトに確認できるようになっている。
≪個人客の事例≫ (1名:20代カップル女性、初訪日)
買い物に関しては、カップルの女性がそのほとんどを一括して管理していた。
親類や友人から依頼された買い物については、SNSから送られてきた画像を保存したり、ECサイトのURLをブックマークしたりしているだけで、団体ツアー客の事例に見られたような買い物リストは作成していない。
また、自分たちの買い物に関しては、商品名をリスト化しておらず、口頭で尋ねたところ、明確に商品名が挙がったのは「極潤」「SK-IIのパックキット」の2点だけで、そのほかは「ユニクロで衣類を買いたい」「ダイエットに有用な医薬品を買いたい」といったレベルの絞り込みにとどまった。店舗で商品を比較検討しながらの買い物を想定しており、商品名を絞った買い物リストは作成していないといえる。
上記の事例から、訪日中国人団体ツアー客と個人客は事前の買い物リストの作成状況に大きな差があり、第1弾の定量アンケート調査で判明した傾向と一致する結果となった。
■旅行前スケジュール
次に、購買対象を確定するまでにどの程度の時間を費やしているかを把握するため、団体ツアー客、個人客各2名に、今回の旅行を決定してから現在までにどのようなスケジュールで準備を進めたかをインタビューした。
≪団体ツアー客の事例≫(2名:ともに20代女性、初訪日)
(図2)は、インタビュー結果をもとに作成した、団体ツアー客の旅行の準備スケジュールである。この女性たちは2名とも、約1ヶ月前に訪日旅行を決定し、ツアーの検討に1週間程度費やした後、旅行出発日の3週間前にツアーの申し込み手続きを済ませている。その週のうちには旅行の準備を始めるとともに周囲に告知し、自分や親類、友人の買い物リストの作成を開始している。出発後も友人から購入依頼が入ることもあり、リストの作成開始から購買対象がほぼ確定するまでに約2.5週間をかけていることがわかった。
≪個人客の事例≫(2名:20代カップル、女性・初訪日/男性・訪日2回目)
同じく20代の個人客カップルの旅行の準備スケジュールを示したのが(図3)である。彼らも約1ヶ月前には今回の訪日旅行を決定していたが、それから訪問都市とルートを検討して立ち寄る観光地を確定し、並行してビザの手配、航空券と宿泊地の手配を済ませるのに2週間以上をかけている。その後、旅行出発日の10日前に自分たちの買い物の検討をスタートし、1週間前には旅行準備を始めるとともに、親類や友人に告知をした。友人からはSNSで買い物の依頼が順次送られてきたが、その画像やURLを保存しただけだったという。
▼参考:調査対象者が団体ツアーで日本を訪れた際の感想
また参考として、個人客カップルの男性(訪日2回目)が、数年前に団体ツアーを利用して初訪日する際、過去に団体ツアーで日本を訪れた知人から「とにかくスケジュールが詰まっていて買い物の時間がない」と聞いていたため、綿密な買い物リストを事前に作成して来日したという。
■考察
~旅行前・訪日時のスケジュールの違いが購買行動に差異を生む~
訪日中国人団体ツアー客と個人客の旅行前スケジュールを(図4)として整理し、さらにインタビューから浮かび上がってきた訪日旅行中のスケジュールと合わせて比較した。
<旅行前(準備)の違い>
両者ともに、約3週間前までにツアー/ルートを選定しているものの、個人客は航空券や宿泊先といった旅行手配に時間を割く必要があり、そのほかの旅行準備にかけられる時間が団体ツアー客に比べて少ないことがわかる。実際に、団体ツアーと個人旅行ともに経験したことのある個人客の男性からは、「ビザ取得の手続きが面倒で時間もかかるため、団体ツアーと比較すると準備に時間が割かれる」という声も挙がった。加えて、団体ツアー客は旅行会社やツアーガイドからもさまざまな情報を得ることができるものの、個人客はガイドブックやWEBサイト、友人などから自分で積極的に情報を収集する必要があり、そこにも時間を割かれると考えられる。
<旅行中の違い>
個人旅行は団体ツアーと比較すると自由な行程が得られ、旅行中に店舗で商品を検討しながら買い物をするといった、時間的に余裕を持ったスケジュールを組むことが可能である。一方、中国からの訪日団体ツアーで主流となっている、短期の弾丸ツアー[東京-京都・大阪ゴールデンルート]は、買い物に限らず全体的に時間の余裕がないことは中国人にもよく知られている。そのため、団体ツアー客は買い物リストを出発前に細かく精査するモチベーションが高いのではないだろうか。
こうした背景から、個人客は買い物リストの作成が後回しになり、団体ツアー客のように「指名買い」するほどの情報を事前に収集するに至らないことが、両者の購買行動の差となっていると考えられる。
【まとめ】
この度の定性インタビュー調査を受けて、団体ツアー客と個人客は、それぞれ以下の購買行動を取る傾向にあると推測できる。
団体ツアー客は、事前に買い物リストを作成して「指名買い」
…決められた行程の中、短い時間で効率的に買い物を済ませる必要があるため
個人客は、時間をかけて「店頭決定買い」
…旅行前の準備に時間がかかるため、買い物リストの作成は難しいが、旅行中は自由な時間が確保できる
今後、個人客の割合の増加が想定されることから、店舗や施設の多言語対応はもちろんのこと、店頭で比較して買い物できるような接客やディスプレイの工夫が求められていくのではないだろうか。
【株式会社LIFE PEPPERについて】
LIFE PEPPERは2014年4月に創設された、海外マーケティングに特化したスタートアップです。7割の社内スタッフの海外滞在歴が10年を超えており、日本企業に対してインバウンド、アウトバウンドの両軸でソリューションを提供しております。
訪日外国人向けリサーチサービス、世界中のKOLにPRを任せられるインフルエンサープロモーションなど多くの自社サービスで、企業様に向けてのソリューションの幅を広げております。
【GMOリサーチ株式会社について】
GMO リサーチは、従来通りの市場調査手法はもちろん、MROC やアイトラッキング、スキャナマインドなど、最先端の技術と手法を駆使した市場調査サービスを提供しております。現在、アジア 13 カ国で約 2,000万人を超える消費者にインターネットリサーチが可能な「ASIA(アジア) Cloud(クラウド) Panel(パネル)」を利用したインターネットリサーチのほか、マーケターの調査をサポートする DIY型インターネットリサーチシステム「GMO Market(マーケット) Observer(オブザーバー)」を提供しております。
アジア最大規模の調査対象者と DIY 型インターネットリサーチシステム 2 つのサービスを通じて、当社はアジアの生活者のニーズを世界中の企業にご提供し、さらなるインターネットリサーチの発展に貢献してまいります。
【参考URL】
■「インバウンド消費者調査サービス」 URL:http://www.gmo-research.jp/inboundlp/
■「ASIA Cloud Panel」 URL:http://www.gmo-research.jp/acp
■「GMO Market Observer」 URL:http://www.gmo-research.jp/rsp
<報道関係お問い合わせ先>
◆GMOリサーチ株式会社 マーケティング部 担当 白鳥
TEL:03-5962-0037(代表)
E-mail:pr@gmo-research.jp
◆株式会社LIFE PEPPER 担当 厚海
TEL:03-6869-7976
E-mail:info@lifepepper.co.jp
◆GMOインターネット株式会社
グループ広報・IR部 石井・島田
TEL:03-5456-2695 FAX:03-3780-2611
E-mail:pr@gmo.jp